私が留学先のアイルランドで学んだことはempty box以外にもたくさんあるのですが、
その中の一つに
お母さんから教わった
お別れの仕方
というものがあります。
ホームステイを終えて私が日本に帰国する日、
お母さんが空港まで送ってくれました。
私は前日の夜
泣きながらお手紙を書き部屋に残していたのですが
きっと空港ではまた泣いてしまうだろうと思うと
空港までの車中でお母さんの顔を見るのも辛く
話もほとんどうわの空で聞いていたように思います。
空港に着くやいなや
お母さんはトランクから私のスーツケースを取り出し
ちょっと!あなた何入れたの?!これ重すぎて飛行機に乗せてもらえないわよ!
と冗談を言いながら
サッと車に戻り
『ナオミ(訳あってこう呼ばれていましたw)、早く行きなさい!私も空港の中に入らずにここで帰るから!中に入ってしまうと泣いてしまうわ!私を泣かせたくないでしょ!』
と言いながら別れを惜しむ間も無くじゃあね!と
愛車のマツダカーで去って行ってしまいました。
取り残された私…
ポカーンとしながら
まあ、泣かなくて済んだからいいかと思いながら飛行機に乗り
お母さんが持たせてくれたお土産と一緒に入っていたお手紙を読みました。
そこには
『大好きな人ほど笑顔でお別れしなさい。大好きな人を泣かせてはダメ。
私たちはあなたの笑顔が大好きだった。これからも笑顔で生きていきなさい。』
というようなことが書かれてあり、
飛行機の中で1人
号泣していました。
私にとって初めての海外がアイルランドでした。
お母さんもお父さんも
私のことをとてもとても大切にしてくださり
温かな日々を過ごさせてもらいました。
言葉通り
本当の娘のように大切にかわいがってもらいました。
大切に想っているからこそ
お互いに辛くならないようにお別れする…
まだ10代の私にはとても難しいことだったかもしれませんが
それ以来私は
お別れはできる限りあっさりと笑顔で
を実行してきたつもりです。
大好きな人ほど
です。
もしも
私が別れ際に抱き合ってわんわん泣いているようなことがあれば
それはさほど思い入れの無い人とのお別れだということです(笑)
そんなことを昨日ふと
駅で思い出していました。