入社オリエンテーションは、新しい職場に入ったばかりの新入社員に、企業の理念や方針などを理解してもらうために行われるものです。しかし、これから入社オリエンテーションを企画する方の中には、どのような研修を実施すればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、入社オリエンテーションの実施方法と手順や内容について詳しく解説します。
<この記事の監修者>
株式会社マジカルクリエイトサービス
大手テーマパークで本物のホスピタリティを学び、実践してきた元キャストを講師として数多くのセミナーを開催。人材育成や学校教育の現場で役立つ知識や技術をお伝えして、これまで数多くの企業や教育施設のパフォーマンス向上に貢献してきた実績を持つ。
オリエンテーションとは?
ビジネスにおけるオリエンテーションとは、新入社員に対する企業の基本情報や規則、業務の進め方を説明する講習会や説明会のことです。
特に、入社オリエンテーションは、新入社員への教育や指導を行い、入社後にスムーズに業務ができることを目的としたオリエンテーションです。
オリエンテーションの目的
オリエンテーションを実施する目的は、企業の方針や目標を理解し、新入社員に自分の役割を明確に把握してもらうことです。
企業全体が事業の方向性を共有し、従業員同士の連携を深めることで、目標達成へ向けてスムーズに業務をこなせるようになります。
また、事前に社内の上司や仲間と顔合わせをしておくことで、コミュニケーションがとりやすくなります。社内の人と交流することも入社オリエンテーションを実施する目的のひとつです。
入社オリエンテーションの主な内容
一般的な入社オリエンテーションでは、企業理念やコミュニケーション力、ビジネスマナーを学びます。ここでは、入社オリエンテーションの内容について解説します。
企業理念や方針の説明
新入社員は、企業理念や方針を深く理解することが大切です。そのため、オリエンテーションでは、企業のビジョンや長期的な目標についても説明します。
企業について理解を深めてもらい、従業員全員が同じ目標に向かって業務に努めるためにも新入社員に企業理念や方針を理解してもらうことは大切です。
コミュニケーション力について
オリエンテーションは、同期や先輩社員と交流する貴重な場でもあります。ここで人間関係を築くことで、業務開始後もスムーズにコミュニケーションが取りやすくなり、チームワークを高められます。
ビジネスマナーを学ぶ
社会人としての基本的なビジネスマナーを学ぶのも、オリエンテーションの重要な要素です。特に、新卒の社員には、業務で必要な電話応対や敬語の使い方など、基本的なビジネスマナーをしっかりと身につけてもらう必要があります。
入社オリエンテーションの実施方法
入社オリエンテーションの実施方法は、グループワークやロールプレイなどさまざまな方法があります。各実施方法は、それぞれ特徴が異なるため、オリエンテーションの目的や会社の方針に合った方法を選択することが大切です。
ここでは、入社オリエンテーションの実施方法について解説します。
Off-JT
Off-JTとは「Off The Job Training」の略で「職場外研修」のことです。Off-JTは職場ではなく、外部で専門の講師が主催する研修や教育訓練などのセミナーを受けます。
Off-JTでは、外部の講師から汎用的な知識やスキル、ビジネスの基本について学ぶのが一般的です。短期的な研修で終わるため、社員ごとの理解力によって研修の効果が異なる点には注意しましょう。
OJT
OJTとは「On the Job Training」の略で「職場内訓練」のことです。OJTでは、実際の業務を通じて、上司や先輩から指導を受けながら学びます。
業務の具体的な進め方や技術的なノウハウをリアルな職場環境で学ぶため、すぐに実務に活かせるのが特徴です。
グループワーク
グループワークは5〜6人程度のグループに分かれ、課題に取り組む研修方法です。
新入社員同士が協力して課題解決に挑むことで、チームワークや問題解決能力が高められます。
また、他者と意見交換をする際のコミュニケーション力も身につき、他者の意見を聞き入れることで考え方や視野の幅が広がる効果も期待できます。
ロールプレイ
ロールプレイとは、業務の場面を想定してそれぞれの役割を演じ、正しい対応を学ぶ研修方法です。
クレーム対応や営業活動など、リアルな業務のシチュエーションを再現することで、業務中のトラブルにも戸惑うことなく臨機応変に対応する力が身につけられます。
ケーススタディ
ケーススタディとは、実際の業務で起きた問題に対して、グループで解決策を話し合う研修方法です。
取り扱うのは、実際に起きた問題なので、具体的なシチュエーションをイメージしやすいため、より実践的な対応力や判断力が身につきます。
入社オリエンテーション実施の流れ
入社オリエンテーションを実施する際には、各オリエンテーションの目的と順序に注意してスケジュールを組むことが大切です。
ここでは、入社オリエンテーション実施の流れについて解説します。
オリエンテーションの実施日時を決める
一般的に、オリエンテーションは、入社する前に実施します。なぜなら、業務に入る前に、企業の理念や方針などを理解しておいた方が、入社初日からスムーズに業務が開始しやすくなるからです。
ただし、会社によってオリエンテーションを実施すべきタイミングは異なります。入社後の新入社員の動きから、いつオリエンテーションを実施すべきか検討しましょう。
オリエンテーションの目標を決める
オリエンテーションでは、各研修ごとに目標を明確にしましょう。目標を明確にすることで、プログラムの内容を作成しやすくなります。企業理念の理解促進やビジネスマナーの習得など、各研修時間で何を伝えるべきか事前にしっかりと検討しておきましょう。
講師に依頼する
社内のリーダーか外部講師どちらが実施するかによって、オリエンテーションまでの準備の流れが変わります。
外部講師に依頼する場合、先方との打ち合わせや資料の用意など、事前の準備に時間がかかります。外部講師に依頼する際には、事前に連絡して余裕を持って準備を進めましょう。
プログラム内容を決定する
入社オリエンテーションのプログラム内容を細かく設定しましょう。新入社員は、個人のスキルにばらつきがあります。
全ての職員が会社の理念などを確実に頭に入れて、次の日から業務に入れるようにするためには、プログラムの順番や内容が重要です。
新入社員が理解しやすいように、プログラムの内容を組み立て、スムーズに進行しましょう。
オリエンテーションの資料を作成する
オリエンテーションのプログラム内容をもとに、実施する概要などを資料にまとめましょう。
オリエンテーションの資料は、その後しばらく新入社員のバイブルにもなります。書いている場所や内容がわかりやすいように資料を作成することが大切です。
入社オリエンテーションの効果を高めるポイント
入社オリエンテーションの効果を高めるためには、オリエンテーションを実施する目的や伝えたい内容を明確にすることが大切です。
目的が明確になっていることで、プログラムの内容や進行方法に一貫性が生まれます。また、一方的な説明でなく、グループワークやロールプレイなどを取り入れることで、新入社員は実践的なスキルを学びながら、同期や先輩とコミュニケーションを深める機会が得られます。
さらにオリエンテーション終了後には、新入社員のフォローアップを行い、学んだ内容が業務に活かされているかを確認することでさらに学びが定着します。
オリエンテーションは、あくまでスタート地点です。
オリエンテーション終了後も継続的な教育プログラムの提供も欠かさず実施し、入社後も社員が成長し続ける環境を整えることが企業の発展にもつながります。
オリエンテーションをするなら外部での研修がおすすめ
入社オリエンテーションの内容で悩んでいるのであれば、外部の研修サービスを利用する方法がおすすめです。
社外の講師は、会社や業界に縛られない、幅広い知識と視野を伝えられます。外部の専門知識を取り入れることで、社内では得られない視点や専門的な知識を学べます。
講師全員が大手テーマパーク出身者のマジカルクリエイトサービスでは、さまざまな人材育成サービスを提供しています。
お客様に感動体験を提供するホスピタリティについて伝えるだけでなく、働く意義やモチベーションについてもお話しさせていただくことも可能です。
また、新入社員のゼロからのビジネスマナーなどは、座学だけでなく自分の目で見て感じ行動できる能力も身につけられる実践型のサービスもあります。
新入社員へのビジネスマナーやスキルに関する研修内容で悩んでいる際は、ぜひ一度お問い合わせください。